2024年から始まった新しいNISA制度(新NISA)によって、日本の資産運用の環境は大きく変化しました。SNSやニュースを見ていると「NISAはみんなやっている」「投資をしないと時代遅れ」という雰囲気を感じることもあります。
しかし、実際にどれくらいの人がNISAを利用しているのか、具体的な数字を知っている人は意外と多くありません。印象だけで判断すると、日本の投資状況を正しく理解することは難しくなります。
この記事では、公式統計をもとに
・NISAを利用している人の人口
・日本人の投資割合
・今後のNISA普及の見通し
などについて、できるだけわかりやすく解説していきます。投資を始めるべきか迷っている人にとっても、日本全体の状況を知る参考になるはずです。
NISAをやっている人の人口(2026年最新)
日本のNISA利用者は年々増えています。
最新の統計によると、NISA口座数は約2,800万口座となっています。
これは、金融制度を所管する
金融庁が公表している統計資料「NISA口座の利用状況」に基づく数字です。
日本の成人はおよそ1億人程度と推計されるため、単純計算では成人の約4人に1人がNISA口座を持っていることになります。10年前と比べると、投資はかなり身近な存在になったと言えるでしょう。
ただし、口座を持っている人の中には「開設だけして運用していない人」も含まれます。そのため、実際に継続的に投資を行っている人の割合は、もう少し低い可能性もあります。
とはいえ、日本では長年「投資は一部の人がやるもの」というイメージが強かったことを考えると、NISA制度によって投資の裾野が広がっているのは間違いありません。
NISAのメリット・デメリットの解説はこちらの記事を参考にしてみてください。

NISA利用者の規模
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| NISA口座数 | 約2,826万口座 |
| 日本の成人人口 | 約1億人 |
| NISA利用率 | 約25% |
つまり、
日本の成人の約4人に1人がNISAを利用している
という計算になります。
10年前は「投資は一部の人だけ」というイメージでしたが、
現在はかなり一般的になってきました。
NISA口座は急激に増えている
NISAの利用者が大きく増えた理由の一つが、2024年からスタートした新NISA制度です。旧制度と比較して使いやすさが大きく改善され、多くの人が新しく口座を開設しました。
具体的には、以下のような制度改善が行われています。
・非課税期間が無期限化
・年間投資枠の拡大
・積立投資と個別株投資の併用が可能
こうした制度変更によって、「長期投資を続けやすい仕組み」へと進化しました。その結果、証券会社でも新規口座開設が急増し、若い世代の投資参加も増えています。
特に2024年はNISA制度の転換点となり、資産運用を始めるきっかけとして注目されました。政府も「貯蓄から投資へ」という方針を掲げており、今後も制度の利用者は増えていく可能性があります。
NISA口座数の推移
| 年 | 口座数 |
|---|---|
| 2014年 | 約500万口座 |
| 2020年 | 約1,600万口座 |
| 2023年 | 約2,300万口座 |
| 2025年 | 約2,800万口座 |
特に2024年の新NISA開始が大きな転換点でした。
新NISAは
- 非課税期間が無期限
- 投資枠の拡大
- 積立と株式投資の併用
といった制度改善があり、利用者が一気に増えました。
NISA口座を開設しているが実際に利用している割合
主な調査データを整理すると次のようになります。
| 指標 | 割合 |
|---|---|
| NISA口座を開設している人 | 100% |
| 実際に投資している人 | 約60〜70% |
| 開設したが利用していない人 | 約30〜40% |
例えば、証券会社のデータでは、NISA口座の「稼働率」は約67%と報告されています。
「NISA口座の稼働率は約67%」
出典:FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/1000988?utm_source=chatgpt.com
これは
- 実際に株・投資信託を買っている口座
- 定期的に積立している口座
の割合です。
逆に言うと、
約3〜4割の口座は「開設だけして使っていない」状態になります。
なぜNISAは「開設だけ」の人が多いのか
主な理由は次の3つです。
① とりあえず作っただけ
新NISA開始時に
- 証券会社のキャンペーン
- ポイント投資
- 将来のため
などでとりあえず口座だけ作る人が多くいました。
② 投資が怖い
日本では
- 元本割れ
- 株価の下落
- 投資経験がない
などの理由で、実際に買うまで踏み出せない人も多いです。
③ 何を買えばいいかわからない
NISAは制度としては有名ですが、
- 投資信託
- ETF
- 個別株
など商品が多いため、選び方がわからず放置する人もいます。
NISA利用率の別データ
別の調査では、「NISAを実際に活用している」と答えた人は約33%でした。
つまり日本全体で見ると
- NISAを開設している人
- その中で実際に運用している人
を考えると、本当に投資している人は全体の3割程度という見方もあります。
つまり、「NISA口座を作った人=投資している人」ではない
というのが実態です。
それでも日本人の多くは投資していない
NISAは広がっているものの、日本ではまだ投資をしていない人の方が圧倒的に多いのが現実です。NISA口座数は約2,800万ですが、日本の成人全体から見ると約25%程度です。
つまり、
・NISAを利用している人 → 約4人に1人
・利用していない人 → 約4人に3人
という状況になります。
SNSでは投資の話題が多く、あたかも「みんな投資している」ように感じるかもしれません。しかし統計データを見ると、実際にはまだ投資をしていない人の方が多数派です。これは日本特有の金融文化とも関係しています。
長年、日本では「貯金が安全」「投資はリスクが高い」という考え方が一般的でした。その影響もあり、資産運用を始めるハードルが高いと感じる人も多いのが現状です
日本の家計資産の半分はまだ現金
日本の家計資産の構成を見ると、投資文化の違いがはっきり表れています。家計資産の多くが現金や預金として保有されているのです。
この統計は日本銀行が公表している「資金循環統計」によるものです。
日本の家計金融資産の内訳はおおよそ次の通りです。
| 資産の種類 | 割合 |
|---|---|
| 現金・預金 | 約50% |
| 株式・投資信託 | 約20% |
| 保険・年金 | 約30% |
つまり、投資よりも貯金が中心の国
なのが日本の特徴です。
そのため政府は
- NISA
- iDeCo
- 資産所得倍増プラン
などを使って、投資を広げようとしています。
NISAは今後さらに増える可能性
政府は
2027年までにNISA口座3,400万口座
という目標を掲げています。
現在は約2,800万口座なので、今後さらに利用者が増える可能性があります。
理由としては
- 新NISAの制度改善
- 若い世代の投資参加
- インフレ対策
などが挙げられます。
この目標が実現すれば、日本の投資人口はさらに増えることになります。特に注目されているのは、20代や30代の若い世代です。スマートフォン証券の普及や、ポイント投資などのサービスによって、少額から投資を始める人が増えています。
また、老後資金への不安も投資参加を後押ししている要因の一つです。年金だけでは不安という声もあり、長期的に資産形成を行う手段としてNISAが注目されています。今後も制度の認知が広がれば、投資人口はゆるやかに増えていくと考えられます。
NISAは「みんなやっている」は本当か?
SNSを見ると
「NISAは必須」
「みんなやっている」
という雰囲気があります。
しかしデータを見ると
実際はまだ4人に1人です。
つまり
・興味はあるが始めていない
・投資が怖い
・貯金中心
という人がまだ多数派です。
SNSでは投資に積極的な人の発信が目立つため、実際よりも投資人口が多く見えてしまう傾向があります。特に資産運用の成功体験や運用成績は拡散されやすいため、「みんな投資をしている」という印象を持ちやすくなります。しかし、統計データを見ると日本ではまだ貯金中心の人が多いのが現実です。
そのため、NISAは周囲の雰囲気に流されて始めるものではなく、自分のライフスタイルや資産状況に合わせて判断することが大切です。無理に始める必要はなく、理解を深めながら少額から検討するという考え方も一つの選択肢でしょう。
まとめ
今回のポイントを整理すると次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| NISA口座数 | 約2,800万口座 |
| 成人利用率 | 約25% |
| 投資していない人 | 約75% |
| 政府目標 | 3,400万口座 |
NISAはここ数年で急速に普及しましたが、日本全体で見るとまだ投資をしていない人の方が多い状況です。そのため、無理に周囲に合わせる必要はありません。
大切なのは、自分のライフスタイルや資産状況に合わせて資産運用を考えることです。NISAはあくまで選択肢の一つとして、自分のペースで活用するのが良いでしょう。
参考資料
・金融庁「NISA口座の利用状況調査」
・日本銀行「資金循環統計(家計金融資産)」
・政府「資産所得倍増プラン関連資料」
・日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する調査」
・証券会社各社のNISA稼働率に関する公開データ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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