はじめに
株式投資をしていると、避けて通れないのが株価の暴落です。
「せっかく増えていた資産が一気に減ってしまった…」
「もう全部売ってしまった方がいいのでは?」
そんな不安を感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。
暴落時の行動を間違えると、資産形成のチャンスを逃すどころか、大きな損失を確定させてしまう危険があります。
本記事では、暴落時にやってはいけないNG行動3つと、備えておくべき方法、さらに実際の事例やよくある質問を交えて解説します。
株価暴落は投資家にとって避けられない出来事
過去を振り返ると、株式市場は幾度となく大きな下落を経験してきました。
- 2000年:ITバブル崩壊
- 2008年:リーマンショック
- 2020年:コロナショック
いずれの局面でも株価は一時的に急落しましたが、その後は時間をかけて回復しています。
つまり、暴落は投資の宿命であり、避けることはできないが、乗り越えることはできるということです。
株価暴落でやってはいけないNG行動3つ
1. パニック売りをしてしまう
もっとも多い失敗が「怖くなってすぐに売ってしまう」ことです。
安値で売却してしまえば、その後の回復局面で利益を得ることができません。
例:2020年3月のコロナショックで株価が30%以上下落したとき、多くの人が売却しました。しかし数か月後には急回復し、結果的に「売らなければ利益が残っていた」というケースが多数ありました。
2. レバレッジをかけて逆張りする
「下がったなら今がチャンス!」と信用取引やレバレッジETFで大量購入するのは危険です。
さらに下落が続けば、追証(追加保証金)で資金が枯渇してしまう恐れがあります。
初心者や長期投資家は、暴落時も現物取引を中心に「無理のない投資」を心がけるべきです。
3. SNSやニュースに振り回される
暴落時は「暴落はまだ序章」「今すぐ売らないと危ない」などの極端な意見がSNSやメディアで溢れます。
焦ってその通りに動いてしまうと、結果的に損失を拡大するだけになりかねません。
冷静さを保ち、自分の投資方針に沿って判断することが大切です。
投資で失敗しやすい人の特徴をブログでまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

株価暴落に備える3つの方法
暴落そのものを避けることはできませんが、事前の準備で冷静に乗り越えることができます。
1. 分散投資でリスクを分ける
- 日本株だけでなく、米国株・全世界株式(オルカン)に投資する
- 株式だけでなく、債券・金・REITなどに分散する
資産を広く分散しておけば、一部の市場が暴落しても、資産全体の下落幅を抑えることができます。
2. 生活防衛資金を確保する
投資資金とは別に、生活費6か月〜1年分の現金を持っておきましょう。
暴落中に生活費のために資産を売らずに済むので、余裕を持って投資を続けられます。
3. 長期投資を前提にする
株価は短期的に大きく動きますが、長期的には経済成長とともに上昇してきました。
インデックス投資を続けていれば、暴落も「一時的な割引セール」と考えられます。
※暴落に備えるより具体的な方法は別記事でまとめています 👉 株価暴落に備える5つの方法
NG行動と正しい備え方を比較
暴落時にやってしまいがちな行動と、その代わりに取るべき対応を表にまとめました。
NG行動 | リスク | 正しい備え方 |
---|---|---|
パニック売り | 安値で売却し回復の恩恵を失う | 積立投資を続ける、現金を残して買い増しに活用 |
レバレッジで逆張り | 追証・資金ショートのリスク大 | 現物投資中心、無理のない範囲で運用 |
SNSやニュースに振り回される | 感情に流されて売買を誤る | 自分の投資方針を守り冷静に判断 |
こうして比較すると、「感情的に動くか」「準備をして冷静に動くか」で結果が大きく変わることがわかります。
【経験談】暴落を乗り越えて学んだこと
私自身、投資を始めてから10年以上が経ちます。
その間、リーマンショック後の回復期、2015年のチャイナショック、そして2020年のコロナショックなど、いくつもの暴落を経験してきました。振り返ると、暴落は決して珍しい出来事ではなく、投資を続けている限り必ず向き合う場面だと実感しています。
特に印象的だったのはコロナショックのときです。
株価が短期間で急落し、ニュースやSNSでは「世界経済が止まる」と不安を煽る声が飛び交いました。しかし私は一度も売却はせず、むしろ暴落時を「安く買えるチャンス」と捉えてコツコツと買い増しをしました。同時に、積立投資も淡々と継続し続けました。
その結果、回復局面では平均取得単価が下がっていたことが功を奏し、大きなリターンを得られました。「暴落は資産を奪うもの」というより、「暴落こそ資産形成を加速させるチャンス」だと身をもって体感したのです。
もちろん、当時は不安も大きく「本当に続けていいのか」と迷う瞬間はありました。しかし、長期目線で資産形成を続けるという軸をぶらさなかったことが、結果的に大きな成果につながりました。
暴落を経験した教訓
暴落を完全に避けることはできません。
しかし、そこで焦って売却してしまうと、損失を確定させるだけでなく、回復の波にも乗れなくなってしまいます。逆に、暴落を冷静に受け止めて積立や買い増しを続けることで、むしろチャンスに変えることができます。
投資で本当に大事なのは「暴落を避けること」ではなく、「暴落に耐えて続けること」。これが長期投資を成功させる最大の秘訣だと、私自身の経験から強くお伝えしたいです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 暴落が来たら積立投資はやめた方がいいですか?
➡ むしろ継続することが大切です。下落局面では安く買えるため、長期的なリターンを高められます。
Q2. 暴落の底を見極める方法はありますか?
➡ 正確に底を予測することは不可能です。タイミングを狙うより、長期積立で平均取得単価を下げる方が現実的です。
Q3. 暴落対策として現金を増やすのはありですか?
➡ はい。暴落時に買い増す資金としても使えるので有効です。ただし現金だけに偏ると、長期的な資産形成には不利になります。
まとめ
株価の暴落は投資家にとって避けられない出来事です。
しかし、
- パニック売り
- 無理なレバレッジ
- 情報に振り回される行動
これらのNG行動を避け、
- 分散投資
- 生活防衛資金の確保
- 長期積立の継続
といった準備をしておけば、暴落を冷静に乗り越えられます。
暴落は「資産が減る怖い出来事」ではなく、「資産形成のチャンス」と捉えることが大切です。
さらに詳しい備え方は 株価暴落に備える5つの方法 にまとめているので、ぜひあわせてご覧ください。


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