はじめに
「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」といえば、資産を築いて早期リタイアするライフスタイルが有名ですが、近頃は「完全リタイア」よりも「働きながら自由を増やす生き方」に注目が集まっています。
その中でも独自のスタイルとして注目されているのが窓際FIREです。
窓際FIREとは、出世や高給を追わずに給与をある程度諦め、肩の力を抜きながら会社に在籍する働き方です。
資産からの収入と会社の給与を組み合わせ、無理なく安定した生活を送ることを目指します。
「窓際」という言葉の再定義
「窓際族」というと、会社での居場所がなくなった人の代名詞のように扱われます。
しかし私が提唱する「窓際FIRE」は、むしろポジティブな意味を持ちます。
窓際FIRE=出世や高給を追いかけるのは諦めて、無理をせず働きながら自由な時間を確保する生き方。
今回は、そんな「窓際FIREができる人」の特徴を5つにまとめました。
1. 資産形成をある程度できている人
窓際FIREの前提は、生活を支えるだけの経済的な基盤がすでに整っていることです。
十分な資産がない状態で「出世競争から降りる」と、ただの収入減につながってしまい、逆に生活の不安が増してしまいます。
具体的には、投資や貯蓄で2000万〜3000万円程度の金融資産を持っている人なら、給与を最大化する必要がなくなります。会社で無理に昇進を狙わずとも「安心して働く」選択ができるのです。
生活コストをしっかり抑えられている人であれば、1000万円程度の資産でも「安心して働く」選択が可能です。

僕は、資産が2000万円を超えた辺りから、気持ちに余裕を持って仕事に取り組めるようになりました!
この規模の資産があると、
- 毎月の生活費の半分を配当金や利子でまかなえる
- 生活防衛資金を5年以上分確保できている
- 突発的な支出や収入減にも動じずに対応できる
といった安心感が得られます。
また、資産からのキャッシュフローが生活費の一部をカバーしている状態は大きな支えになります。給与収入が多少減っても「生活に困らない」という余裕があるため、仕事に対して過度なプレッシャーを感じなくなるのです。
この「安心感」こそが、窓際FIREに移行する最大の条件であり、心の余裕を持って働けるようになる鍵と言えるでしょう。
100万円から5000万円までの資産形成のステップを、こちらの記事で詳しくまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。


2. 出世や昇進にこだわらない人
窓際FIREの大きな特徴は「キャリアよりも生活の質を優先する」という考え方です。
出世や昇進は収入や評価につながる一方で、責任やストレスも増えるもの。
そうしたレールから降りて「自分のペースで無理なく働く」ことを選べる人は、窓際FIREに向いています。
出世よりも大切にしたいこと
「役職に就くよりも、心身の健康を守りたい」
「給料を増やすよりも、家族や趣味に時間を使いたい」
こうした価値観を持っている人にとって、窓際FIREは非常に相性が良い働き方です。
出世を目指す人には不向き
逆に「昇進して評価されたい」「会社で権限を持ちたい」と強く考える人にとっては、窓際FIREはかえってストレスになる可能性があります。
自分が望むキャリア像と、窓際FIREの方向性が合っているかを冷静に見極めることが大切です。
出世競争を降りる安心感
出世競争から降りると、「周囲に追いつかなくては」というプレッシャーから解放されます。
肩書きや収入よりも「自分らしい時間の使い方」を優先できるため、精神的なゆとりを持って日々の仕事に向き合えるようになります。



僕自身も、家族との時間を大切にしたり、副業に取り組むために窓際FIREを実践しています。
3. 生活コストを抑えられる人
窓際FIREを実現する上で、収入の多さよりも重要なのが「支出のコントロール」です。
いくら高収入でも、生活コストが大きければ資産は貯まらず、安心感も得られません。
一方で、支出を上手に抑えられる人は、給与に強く依存せずとも余裕ある暮らしを実現できます。
固定費を最適化している人
生活の支出の中で特に大きいのが「固定費」です。
住宅ローンや家賃、保険料、通信費などは、一度見直せば毎月の支出を大きく減らすことができます。
例えば、スマホを格安SIMに切り替えるだけでも年間数万円の節約になりますし、住宅ローンを借り換えれば数十万円単位で負担を減らせるケースもあります。
こうした固定費の最適化ができている人は、窓際FIREの実現にぐっと近づけます。
消費よりも満足度を重視する人
窓際FIREに向いているのは、「高級品や見栄にお金を使わなくても満足できる人」です。
家や車、ブランド品、海外旅行などに過剰にお金を使わず、自分や家族にとって本当に必要な支出に絞れるかどうかがポイントです。
例えば、「週末に家族と公園に行く」「自炊を楽しむ」「近場の温泉でリフレッシュする」といった小さな楽しみで幸福感を得られる人は、生活コストを抑えながらも豊かに暮らすことができます。
給与に依存しすぎない安心感
支出をコントロールできると、「給与が少し減っても大丈夫」という安心感が生まれます。
これは精神的な余裕につながり、仕事に過度なプレッシャーを感じなくなる大きなメリットです。
結果として「窓際FIRE」のように、昇進や年収アップを追い求めなくても安定した生活を楽しめるようになるのです。
4. 副収入や投資収入を持っている人
窓際FIREを目指す上で大切なのは、「会社の給与だけに依存しないこと」です。
もし本業の給与が下がっても、生活を支えてくれる別の収入源があれば、精神的にも経済的にも余裕を持つことができます。
副収入や投資収入は、まさにその安心材料となるものです。
投資による資産収入
投資からの配当金や分配金は、労働をせずとも定期的に入ってくる安定した収入源です。
たとえば、以下のような投資先があります。
- インデックス投資:世界全体に分散投資することで、長期的に安定したリターンを狙える
- 債券ETF:比較的リスクを抑えつつ、定期的な利息収入が期待できる
毎月数万円でも配当や分配金が入るようになると、心理的な安心感は大きく変わります。
※投資はあくまで一例です。実際の投資判断はご自身の状況をよく考え、慎重に行ってください。
副業からの収益
副業は、自分のスキルや趣味を活かして新たな収入を得られる手段です。
たとえば、以下のような形があります。
- ブログ・YouTube:継続して発信することで広告収入やアフィリエイト収入につながる
- フリーランス業務:ライティング、デザイン、プログラミングなどスキルを提供することで収益化できる
会社に依存しない働き方を持つことは、FIRE生活をより安定したものにします。
複数の収入源による安心感
「給与収入+資産収入+副業収入」という複数の収入源を持っていれば、給与が下がっても生活に直結する不安は少なくなります。
実際に、毎月の生活費の半分を投資収入や副業収入でまかなえるようになると、働き方の自由度は一気に広がります。
つまり、会社に依存しなくても生活を維持できる状態をつくることが、窓際FIREにおける大きな武器になるのです。
5. 自分の時間を大切にできる人
窓際FIREを実現するうえで最も重要なのは、「お金」だけではなく「時間の価値」を理解していることです。
収入が少し減ったとしても、自分や家族のための時間を増やせることに価値を感じられる人は、この働き方を前向きに楽しむことができます。



自由な時間ができると、何をすればいいか悩むこともあります。
だらだら過ごさず、趣味や好きなことを見つけて充実させましょう。
趣味や家族との時間を優先できる
窓際FIREは、単に働く時間を減らすことではなく、「自分が大切にしたい時間を確保する」ことが目的です。
子どもの成長に寄り添う時間や、夫婦で過ごす穏やかな休日、趣味に没頭する時間など、お金では買えない体験を得られるのが最大の魅力です。
健康や心の安定を重視できる
残業やプレッシャーから解放されると、睡眠や運動、心の余裕を大切にできるようになります。
「稼ぐために心身を削る」のではなく、「健康を守るために働き方を調整する」という発想に切り替えられる人は、窓際FIREの恩恵を最大限に受けられるでしょう。



残業や休日出勤ばかりの頃は体調を崩しがちでした。
窓際FIREを始めてからは、生活が整い健康的に過ごせています!
会社以外の活動に時間を使いたい
ブログやYouTubeなどの副業、地域活動、スキルアップの勉強など、「会社以外にやりたいこと」がある人にも窓際FIREは向いています。
たとえ本業の給与が少し減っても、その分を新しい挑戦に投資できることは大きなメリットです。
お金よりも自由を優先できる
「役職や高収入よりも、自分の人生をコントロールできることに価値がある」
この考え方を持てる人こそが、窓際FIREを「逃げ」ではなく「前向きな生き方」として取り入れることができます。
まとめ|窓際FIREは「逃げ」ではなく「選択を増やすこと」
窓際FIREは、資産をある程度築き、支出をコントロールし、副収入や投資収入を確保できる人にとって、現実的で幸福度の高い働き方です。
出世や昇進にこだわらず、自分の時間や生活の質を優先することで、仕事のプレッシャーから解放され、心に余裕を持って働けます。
「早期リタイアは難しいけれど、もっと自由に働きたい」
そんな人にとって、窓際FIREはお金よりも大切な“自由”を手に入れるための新しい選択肢なのです。
最後に、「窓際FIREをした後の働き方の変化」については、こちらのブログで詳しくまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。


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