この本を手に取ったきっかけ
資産形成を続ける中で、同じように会社員として資産を積み上げてきた人の記録を読みたいと思い、この本を手に取りました。
著者の「絶対仕事辞めるマン」さんは、就職氷河期世代でブラック企業に入社するという、決して恵まれたスタートではありませんでした。
そこから貯金ゼロで資産形成を始め、5000万円・1億円を達成するまでのプロセスを赤裸々に記した一冊です。
1億円の貯め方―貯金0円から億り人になった「超」節約生活とは
📖 本書の概要
- 就職氷河期世代・ブラック企業入社という逆境からのスタート
- 投資・節約・株主優待・ポイ活をフル活用した資産形成
- 5000万円・1億円達成までのリアルなプロセス
- 超人的な節約生活の実態を公開
一言で表すと、「10年以上かけて1億円を貯めた物語」です。
華やかな投資術ではなく、地道な節約と継続の記録が中心になっています。
特に印象に残った内容
① お金は「精神の盾」になる
本書の中で最も刺さった言葉はこれです。
「数年間で無理なら、5年、10年かかっても大丈夫。受験勉強と違って、精神の盾を手に入れるのに時間制限はありません。いったん手に入れたら散財しないようにさえすれば、一生自分を守り続けてくれる大きなパフォーマンスを発揮します。」
引用元:1億円の貯め方(ダイヤモンド社 Kindle版、pp.22-23)
お金が「精神の盾」になるという表現は、私自身が資産形成を進める中で感じてきたことと完全に一致しました。資産が増えることで、会社や環境への依存度が下がり、精神的な余裕が生まれる。その感覚をこれほど的確に言語化した表現は初めて読みました。
② 自由への価値観が新鮮だった
著者が「1億円あったらどうする?」という問いに対してこう答えています。
「1億円あれば人生を180度変えられる。30年でも40年でも、できればすべての支配から逃れて好きなことを突き詰めてみたい。」
引用元:1億円の貯め方(ダイヤモンド社、Kindle版、p.26)
何かを買いたい・経験したいではなく、「支配から逃れたい」という答えが新鮮でした。お金の使い道より、お金によって得られる自由そのものに価値を置いている点が、多くの資産形成本と異なる視点だと感じました。
③ 『DIE WITH ZERO』への反論
本書はビル・パーキンス(著)『DIE WITH ZERO』とは対照的な価値観を持っています。著者はこう語っています。
死ぬ間際に「あー! クッションがあったおかげで、充実した人生だった」と思えるように自らの思考をコントロールしていったほうが、充実した暮らしを送れるのではないでしょうか。
引用元:1億円の貯め方(ダイヤモンド社、Kindle版、p.34)
DIE WITH ZERO が「経験のために今お金を使う」ことを重視しているのに対し、本書では「資産というクッションがあることで人生の安心感や自由度が高まる」という立場が描かれています。どちらが正解というわけではなく、価値観の違いとして非常に興味深く読めました。
『DIE WITH ZERO』とは
「お金を増やすこと」だけでなく、“人生でどう使うか”を重視した書籍です。健康や時間があるうちに経験へ投資する大切さを語っており、FIREや資産形成を考える人にとっても、「お金」と「人生」のバランスを見直すきっかけになる一冊です。

④ 節約への哲学
著者の節約観も印象的でした。
贅沢なことばかりしても、必ず楽しいってわけでもないですからね。 お金に楽しませてもらおうとせず、どんな状況でも自分から足元の幸せを見つけ出す姿勢が大切なのではないでしょうか。
引用元:1億円の貯め方(ダイヤモンド社、Kindle版、p.181)
この言葉は節約を我慢として捉えるのではなく、幸福の見つけ方そのものを問い直しています。資産形成における精神的な強さを感じました。
億り人の豪華すぎる食卓
本書の見どころの一つが、著者の実際の食事写真です。
りんご・もやし定食・マヨネーズ定食など、笑いを誘うメニューが書籍内に掲載されています。
超人的な節約生活のリアルが写真で見られるのは、文章だけでは伝わらないインパクトがあります。ぜひ実物を確認してみてください。
DIE WITH ZEROとの対比
| 項目 | DIE WITH ZERO | 1億円の貯め方 |
|---|---|---|
| お金の使い方 | 今使え・経験に投資 | クッションとして持ち続ける |
| 節約観 | 我慢より経験 | 節約生活の中で幸福を見つける |
| 資産の意味 | 使い切るもの | 精神の盾・守りの土台 |
| 自由の定義 | 経験・思い出 | 支配からの解放 |
一見対立しているように見えますが、どちらも「お金で人生の自由度を上げる」という点では共通しています。
価値観や生き方によってどちらが合うかは人それぞれです。
感じたこと・考察
本書を読んで感じたのは、資産があることの安心感や価値観は人それぞれだということです。
DIE WITH ZEROは「今を楽しむためにお金を使え」と言い、
本書は「資産というクッションが人生を守る」と言う。どちらも間違っていません。
私自身は、資産形成を通じて「最悪、会社を辞めても生活できる」という感覚が生まれたことが最大の変化でした。
その意味では、本書の「精神の盾」という表現が最も心に刺さりました。
特別な才能もなく、就職氷河期というハンデを背負いながらも10年以上かけて1億円を達成した著者のプロセスは、平凡な会社員でも積み上げで景色を変えられるという実証だと感じました。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 絶対仕事辞めるマン |
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
| こんな人に向いている | 節約・ポイ活・株主優待に興味がある人・就職氷河期世代の共感を求める人 |
| 読み終えた後の変化 | 節約への価値観・お金の精神的な意味が変わる |
DIE WITH ZEROと合わせて読むことで、お金に対する価値観の幅が広がります。どちらが正解かではなく、自分はどちらの生き方が合っているかを考えるきっかけとして、ぜひ手に取ってみてください。
【免責事項】 本記事は書籍の個人的な感想・書評です。投資・資産運用に関する内容は情報提供を目的としており、特定の行動を推奨するものではありません。

